法隆寺では柱を見よ!

松永です。


世界最古の木造建築といえば
法隆寺です。



奈良県の斑鳩町にあります。

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創健者は聖徳太子こと厩戸皇子です。

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政治の中心地飛鳥を離れて
この地に法隆寺を建立しました。


法隆寺は一度消失し8世紀末に
再建されました。


法隆寺は塔と金堂が横ならびに
配置され回廊で囲まれています。



五重塔の中心には柱があり
その真下にブッダの骨が置かれて
いることになっています。


仏舎利(ぶっしゃり)といって
ブッダの遺骨を小さく刻んだもの
の1つです。


もともとはブッダの骨を祀るための
もドーム状の建造物でしたが中国で
屋根のある形になり、屋根を重ねる
になりました。


金堂には本尊の釈迦三尊像が
安置されています。



法隆寺の柱は中央が少しだけ
ふくらんだ丸い形をしています。



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「エンタシス」といいます。

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直線の柱よりも安定して見えるため
古代ギリシアの神殿など大きな
建築物の柱にもちいられました。



そういうことを知らなくても
エンタシスの柱はとても美しいです。


何度も足を運んでいますが
見とれてしまいます。


1300年が経過しているのですが
つい最近建てられたのかと思う
ぐらい表面が美しいのです。


屋根があるとはいえ外気に
さらされているので不思議です。

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法隆寺の建築に使われた木材は
樹齢千年以上のヒノキです。

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宮大工の口伝によると千年の木材は
千年持つのだそうです。


ということは少なくとも1300年
以上のヒノキが使われていることに
なります。


だから今でもみずみずしく
感じるのでしょう。


境内の北側奥には990年に建てられた
講堂があります。



この建物もどうどうとしていて
すばらのですが柱を見くらべると
こちらのほうが古く感じます。


表面の凹凸が激しく、傷んでいる
ように見えるのです。


おそらく良質のヒノキ材がもう
なくなっていて若い木が使われた
からだと思います。


柱は直線であり、樹齢1000年の
ヒノキとともに飛鳥時代の建築様式
がうしなわれたことがわかります。


現代の日本には数百年の樹齢をもつ
ヒノキはありません。


建築材として伐採してしまった
からで今は外国からの輸入に
たよっています。

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