北斎が描けなかった、たった1つのものとは?

松永です、

足をうまく描けない
漫画家がいます。

とくに足首から下だそうで…

「上手く描けないんだよね」

対談で言っていました。

それでは通らないんでは?
プロなんだから。

そう思いませんか? 

どうやって切り抜けたかというと
足を描かなかったと言うんです。

びっくりしますよね。

そんなことできるのか?

彼のテクニックはこんな感じです。

漫画は1ページ内に小さい枠を
並べて物語を進めます。

そのコマに足が入らないように
絵を描いたというのです。

でも、さすがにいつも描かない
わけにはいきません。

そんなときはブカブカの
ブーツをはかせたりして何とか
ごまかしたのだそうです。

「ごまかす」なんて
プロらしくないですね(笑)

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一流の漫画家にだって苦手な
モチーフがあるのです。
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何でも描けなければダメだ
と思い込んでいたので
ちょっと安心しました。

私が苦手なのは人物です。

特に全身像が苦手です。

上半身だけならまだしも
全身を描くのはかなり厳しい。

バランスのおかしさが
すぐに分かってしまうから。

へんなところが見えると
かなり気持ち悪いです。

オエッ!となります。

だからなかなか
描こうとしません。

でもですよ、プロだって
描かないものがあるぐらい
ですから気にしません。

もう1つ苦手があります。

それはカワイイものです。

少女、子猫、天使、赤ちゃん
など、愛らしい生きものです。

どうしても可愛く描けません。

いちおう形はとれますが
モチーフのカワイイが表せません。

でもプロだって描けないものが
あるから気にしません。

いきなり話を変えますが、
葛飾北斎は何でも描ける人でした。

見えない世界の生き物である
龍やお化けまで描いた人ですからね。

動いている人だって荒れ狂う波
だって何だって描きました。

でも、

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カワイイは描けなかったんです。
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私の知るところでは1つだけ
うまくいっているカワイイがあります。

それはネコの後ろ姿です。

丸くなった後ろ姿が
とても愛らしいのです。

北斎漫画だと思います。

カワイイは
たったの1つです。

ということは?

カワイイが描けない点では
私と北斎は同じなんです!

(かなりムリがある?)

だからカワイイが
できなくても気にしません。

さて、あなたには苦手な
モチーフがありますか?

安心してください。

北斎だって上手くできない
ことがあったんです。

気にしないことです。

若いルノアールに先輩画家が
こう言いました。

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「自分の気質にあった絵を描きなさい」
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それからルノアールのモチーフは
豊満な女性に変わっていきました。

風景でもなく静物でもなく
ふくよかな女性を選んだのです。

そして世界の巨匠になりました。

セザンヌは山を描きつづけ
近代絵画の父になりました。

あなたには苦手でうまく描けない
ものがあるでしょう。

一方で苦労することなく描く
得意なモチーフもあるでしょう。

自分を追い込み眉間にシワをよせ
苦手なものを描くことはありません。

苦しいし暗くなります。

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大好きなもの、描く喜びを感じる
モチーフを選ぶことです。
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絵を描くときに一番大切なこと
なのかもしれません。

苦手を気にしないことです。

追伸

とはいっても少しは
気になります。

にんげんだもの(笑)

質問などありましたら
お問い合わせください。
 
 
かならず松永が返信します。

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