浮世絵

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8800万円の絵を買ってください

松永です。  8800万円の浮世絵があります。  パリのオークションで落札された喜多川歌麿の「深く忍恋」日本の木版画史上最高額です。 =========================  当初の予測では2000万円弱だったらしいです。 ...
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時間差で動きを表す

松永です。  『富嶽三十六景 駿州江尻』  北斎の傑作の1つに数えられる作品です。  旅人たちの様子から強い突風が吹いたようです。  頭巾をかぶった女の懐紙(かいし)がバタバタと右上に飛んでいきます。  中央には菅笠(すげがさ)を押さえる...
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人類を滅ぼしかけたウイルス

松永です。  北斎、晩年87歳の肉筆画 「赤鍾馗(あかしょうき)」 中国風の衣服を来た大男がものすごい形相でこちらを睨んでいます。  男の名は鍾馗という厄除けの神です。  唐の玄宗皇帝が天然痘でうなされ夢で暴れる鬼をとつぜん現れた大男が退...
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掛け合いの妙

松永です。   「富嶽百景」は「富嶽三十六景」の完結を待たずして発刊されます。  その「富嶽百景」には、主題である富士山の所在を分かりにくくする「富士隠し」の図があります。 =========================『阿須見村の不...
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7つのおつまみ

松永です。晩酌のお供に「富嶽百景」をめくっています。富嶽百景『七橋一覧の不二』大きな反り橋が画面を横切り左右にはみ出る奇抜な構図です。その下には小さく富士が鎮座する。この図の元になっていると思われるのは次の2つです。1806年 『たかはし...
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浮世絵のナニコレ

松永です。絵を見ていると「なんだろう?これ」と思うことがあります。例えば浮世絵に描かれた馬が履いているワラジです。馬がワラジを履くなんて聞いたことがありません。じつはこれ「馬沓(うまぐつ)」という蹄を守っていた履物です。このように、常識だ...
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10,000枚の浮世絵

松永です。浮世絵は絵師・彫師・摺師の分業でつくられました。じっさいはもっと複雑ですがあまり知られていません。これ知ることで絵を観る楽しみが何倍にもなります。今回はその話をしようと思います。まず、浮世絵の出版は===============...
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【赤富士の4と7】

松永です。浮世絵をリリースする業務のスリム化についてお話します。浮世絵は現代の出版社にあたる「版元」が作らせて売りました。=========================絵師にとって版元はプロデューサーになります。===========...
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江戸のビックリマンシール

松永です、余白を1色で塗りつぶすことを「地潰し(じつぶし)」といいます。例として歌麿の美人画をみましょう。『當時全盛美人揃・兵庫屋内花妻(とうじぜんせいびじんぞろい・ひょうごやうちはなつま)』 余白が黄色なので「黄潰し(きつぶし)」...
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シンプルだからこそ難しい

松永です。摺師(すりし)は高度な技で腕をきそいあいました。今回とりあげるのは、========================= 「地潰し(じつぶし)」 =========================余白部分を単色でぬりつ...